木々が色づき始めた11月のある日。広報課で移住定住を担当する松尾ひとみさんは、いつもと変わらぬ穏やかな笑顔で迎えてくれた。「市役所職員になったのは、実はなりゆきなんです」と話す松尾さん。でも今では、大牟田の魅力を誰よりも熱心に伝えている一人だ。人との出会いを大切にしながら、この街の未来を思い描く松尾さんのお話を聞いてみました。「今は移住定住の仕事をしています。この仕事に関わって4年目になります」広報課に所属する松尾さん。広報誌の制作やふるさと納税、シティプロモーションなど、様々な業務を担当する部署だ。「市外から大牟田に住んでもらう人を増やしたり、大牟田に住んでいる人に住み続けてもらうために、大牟田の良さを知ってもらったり」と仕事の内容を説明してくれた。3日から14日間滞在できる「お試し住宅」の案内から、電話での問い合わせ対応、直接来庁される方への説明まで、業務は多岐にわたる。実は松尾さん、当初から公務員を志望していたわけではなかったそう。「もともと臨床心理士という仕事に就きたくて大学に行ったんです」しかし、大学での最初の授業で違和感を覚える。母子家庭で育った背景もあり、進路変更をどう親に説明しようかと悩んだ末、「公務員なら納得してくれるだろう」という軽い気持ちで市役所を受験した。「たまたま受かったのが大牟田市役所だけだったんです」と照れ笑いを浮かべる。学生時代から特別に大牟田への思い入れがあったわけでもない。それが今では、仕事を通じて街の魅力に目覚めていった。「本当に名刺の数が、今までと比較にならないくらい。いろんな人と会って、話して」産業振興課、税務課、人事課を経て、現在の広報課で移住定住の担当となった松尾さん。 「市役所の中で一番面白い仕事だと思っています」と目を輝かせる。特に移住相談では、一人ひとりに合わせた情報提供を心がけている。「その人に適した情報を得るために、極限まで調べて提供する。それが一番楽しいんです」同僚の永井さんは、松尾さんの人柄についてこう語る。 「魅力的な笑顔あふれる先輩です。仕事の話をしてもしっかり聞いてくださるし、でも笑顔なんですよね」「めちゃくちゃ大牟田が大好きで、しゃべったら大牟田弁なんです」「街中の人たちとも積極的に関わってもらって。大牟田が大好きだから、移住の仕事に本当に適任です。天職だと思っています。」上司の石丸さんも太鼓判を押す。大牟田わかもの会議の代表、有馬さんは松尾さんとの出会いで市役所の印象が変わったという。「市役所の職員って、きちんときっちりロジカルなのかなと思っていたんですけど、全然そうじゃなくて。同じ人間なんだって。冗談も言い合える、そんな近い距離感で接してくださる」松尾さんが語る大牟田の魅力は、なによりも「人」だ。 「交通の便がいいとか、買い物が便利とか、物質的なことはいろいろあるんですけど、やっぱり人が面白い、楽しい人が多いというのが一番の魅力」「気質としてもともとお祭り好き気質はあるかもしれないので、なんかにぎやかなことが好きとか、楽しいことが好きな人はもともと多い」と分析する松尾さん。 実際、夏のおおむた大蛇山まつりは「絶対行かないと気が済まない」という人が多いという。12月には市のシティプロモーションサイトがリニューアルされる。 「動画や記事を通じて、大牟田の面白い人や魅力を届けていきたい。面白い人同士が繋がって、何か新しいことが生まれるといいですね」最後に夢を尋ねると、松尾さんは迷わず答えた。 「大牟田で暮らす人が大牟田を今よりももっと好きになってほしい」窓の外では、秋の陽が街並みを優しく照らしている。 移住相談の資料を手に取りながら、松尾さんは今日も誰かの新しい暮らしのきっかけを探している。松尾ひとみさんの取材動画はこちらからご覧いただけます!%3Ciframe%20width%3D%22800%22%20height%3D%22450%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FAeHLrgeH9jo%3Fsi%3Dvv7Z5frUi2eJyW4e%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3E